パピヨンの部屋 - Welcome to Papillon's room
           
                                               Happy St. Valentine day !!
                                     Mariko presents a fantasy for kids.
 
 
 
 
影子の楽しいバレンタインナイト
                  
すみくらまりこ  

 
 
黒猫影子はますます元気。
よい目よい耳よい毛並み。 
 
ちょっぴりやんちゃだけれど
楽しいことが好きな猫。
特技は分け身の術。 
 
お正月も終わったし、
もう面白いことがない。
「ああ、つまんない、つまんない。」
 
 





 
 
雪いっぱいの野原で
分身たちと遊んでいても
すぐにあきあきしてくる。 
 
影子は楽しかった夜々を
なんども思い出している。
ハロウィン、クリスマス、大みそか・・・
 





 
 
 





 





 
 
巳子はカレンダーを見て云う。
「もうすぐバレンタインよね」
 
 





 
 
 
影子はなにか分からない。 
でも巳子の云うことは当たる。
何かが次にくる。そう思った。 
 
それは楽しいバレンタインナイト。
愛いっぱいのバレンタインナイト。
 
楽しい館、恋の館、
いろんなハートで飾ろうよ。
そしたらみな手伝ってよ。 
骸骨さんの手は器用。
指はカシャカシャ動いてひとつひとつ作っていく
 
 





 
 
 
それは楽しいバレンタインナイト。
愛いっぱいのバレンタインナイト。 
 
魔女さん、葉巻をくわえ
チョコの抜き型を作っている。
 





 
 
 
フクロウ博士は教える。
「恋ほど不思議なものはないぞ」
 
影子は俄然元気がでる。
「それって食べられるの?」
「恋は食べられん。じゃが、チョコは美味しいぞ」
 
アルパカさんが遠くを見て云う。
「恋ってかなしくなるわ。
ヒマラヤには彼が待っているの」 
 
影子は、いらいらしてくる
「恋ってなによ。チョコだけでいいじゃない。
ねえ、作ろうよ」 
 





 
 
 
だったら、まずは作ってみよう。
そんなこんなで調理場はチョコレート工場だ。 
 
それは楽しいバレンタインナイト。
愛いっぱいのバレンタインナイト。 
 
チョコレートがいっぱいできたころ
甘い香りに誘われて
夢子の兄の「ちから」が来た。 
 
 
 





 
 
それは楽しいバレンタインナイト。
愛いっぱいのバレンタインナイト。 
 
影子は目がハートになった。
心臓がドキドキしてきた。
「なんて、すてき・・・」 
 
ちからが云う、「影子、手伝おうか」
影子が答える、「駄目! 絶対駄目!」
「なぜなの?」「それは秘密よ」と云い返す。 
 
とうとうけんかになり影子は泣きだす。
ちからは途方にくれている。 
「ぼく、どうしたらいい?」
 
フクロウ博士が叱った。
「とにかく一緒につくりなさい。
助け合うことが愛なのじゃ」 
 
 
 





 
 
泣きやんだ影子とちからは
チョコレートまみれになっていっぱい作った。
 
「ともだちみなにあげよう。」とちからは云う。
彼もまだ訳が分かっていない。 
 
巳子は、「告白できるのは今夜だけよ」
と影子に囁く。 
 
それは楽しいバレンタインナイト。
愛いっぱいのバレンタインナイト。 
 
影子は嬉しくて仕方ない。
尻尾がきゅっと細くなる。
 
そしてチョコを手に思いきって云う。 
「ちからくんが好きなの。これからずっと遊んでくれる?」
 
 
 
 





 
 
「きみはなんでも一生懸命だし、ぼくも大好きだよ。」 
 
それは楽しいバレンタインナイト。
愛いっぱいのバレンタインナイト。 
 
フクロウ博士は云う「いやはや良かった。ほっとしたよ」
巳子は「影子、やるじゃない!」 
 
 
 





 
 
そんなこんなでこれからチョコパーティだ。
ともだち全員集合だ。 
 





 
 
 
分身したからだを集めて
影子はひとつになっている。
ちからは、胸をそらしている。 
 
 















 
それは楽しいバレンタインナイト。
愛いっぱいのバレンタインナイト。 
 
今夜は夜通し遊ぶんだ・・・  
 
おわり 



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